羽毛は非常に軽い素材です。軽いふとんは体への負担も少なく、空気を多く含み高い保温力を持っています。また、吸湿・放湿性にも優れ汗などの湿気の調節もしてくれるので爽やかな使い心地。羽毛ふとんはキルトの中で羽毛のひとつひとつがのびのびと動き、空気を含んで保温性、吸湿・放湿性を発揮しながら、しなやかに体を包んでくれます。
たくさん種類があって価格も様々な羽毛ふとん。何を基準に選べば良いか混乱してしまいますよね。実は羽毛ふとんのポイントは主に「ダウン」「キルト」「生地」この3つ!自分に合った羽毛ふとん探しに参考にしてください。
主に水鳥のガチョウ(グース)と鴨(ダック)から採取されています。
北緯45〜53度の地域を 「ダウンベルト」と呼びます。この地域は寒暖の差が非常に激しいエリアのため、この地域に生息する水鳥は、 この寒さに耐えるために良質な羽毛をそなえているといわれています。
羽毛ふとんの詰め物のうちダウンが何%含まれているかを表しています。
例えば、ダウン率90%の場合はダウンボールとフェザーが9:1の割合で入っているということですね。(※この割合は重量比です。)一般的にはダウン率が高いほど良いというイメージがありますが、ダウン率が高くてもダウンボールのサイズやダウンパワーで羽毛ふとんの性能は変わってきます。また、フェザーも実は弾力性やかさ高性になくてはならない存在なのです。
羽毛ふとんの暖かさに大きく影響してくる 「かさ高性」を羽毛1gあたりの体積で表した数値です。JIS規格により定められた試験方法に基づいて計測し、数値が大きいほどかさ高性に優れています。
同じグラム数でも、ダウンパワーの違いでこんなにもかさ高が違ってきます。ダウンパワーが高いほど、空気を多く含みふっくら暖かです。
表生地と裏生地を直接縫い合わせるため、キルト部分に羽毛が入らず、かさ高の出にくい仕立てです。 薄掛けやマスの細かい仕様に適しています。
キルト部分にマチをつけ箱状にすることで、ふとんに厚みが出て 保温性が向上します。羽毛の移動やかたよりを防いだ、 完全立体キルトというタイプもあります。
上層・下層に分け、さらにキルト部分が重ならないようにすることで、空気を逃しにくく、保温性・かさ高性に優れ、体にソフトになじみます。
中央部分がW型になっていることで自然に体に添うキルトです。肩すきが少なく、ぬくもりを逃しません。
以下はキルトの谷から熱が逃げる様子をとらえたサーモグラフです。(熱放出量試験より)
(株)ロマンス小杉 人間環境睡眠科学研究所調べ
柔らかい生地は肌添いがよく、肩すきが少ないので、保温性に優れている傾向にあります。
しっかりした生地は肌と生地との空間をつくるため放熱性に優れている傾向にあります。
生地が重いと、体に負荷がかかるだけでなく、羽毛をつぶしてしまいかさ高が減る可能性があります。
「羽毛ふきだし防止加工」「生地の目潰し加工」などとも呼ばれ、ほとんどの羽毛ふとんがこの加工をしています。
一見穴などなさそうな布地も、よく見ると細い糸が織り合わさってできているため、わずかな隙間があります。ダウンは非常に小さく、この隙間を通り抜けてしまうのです!
そのため、ダウンジャケットなども含めた羽毛製品は生地に熱や圧力を加えて目を潰す加工を施します。
しかし、生地の目潰しはダウンの吹き出しを防止すると当時に空気や湿気の通り道もふさいでしまい、未加工生地より通気性を損なってしまいます。また、生地の柔らかさも未加工生地より劣ってしまいます。 ”ノンダウンプルーフ”とうたっている商品の多くはこのジレンマを乗り越えるため工夫された商品たちです。
ねむりのアトリエの羽毛ふとんは、業界の基準だけでなく独自の基準を設け、安心してご使用いただける確かな品質でお届けしています。
業界基準より厳しく、全ての羽毛製品の原料に対して1000mm先の目印が透き通って見えるまでダウンを徹底的に洗浄しています。洗浄したダウンは100℃以上の温風で乾燥するので殺菌効果もあります。
厳しいチェック項目を満たした指定の国内工場にて生産しています。また、使用する原料すべてに国内工場でパワーアップ加工またはダブルアップ加工などの、輸入時に圧縮された羽毛を最適な状態に戻す加工を行なっています。
お客様に安心していただけるよう羽毛ふとんの原料は流通経路が明確なものだけを扱っています。原料産地から製品までを紐付けできるよう、各種証明書や検査書管理を行なっています。
仕立て直し等さまざまなご要望にお答えできる羽毛ふとんのリフォーム「エコリフレッシュ」や、羽毛ふとんご購入者様にご入会いただける「ロマンスサポートクラブ」などのメンテナンス体制を万全に整えています。