口呼吸による影響と対策
ねむりのコンシェルジュによるお役立ちラジオ
FM京都【SLEEP CONCIERGE】 2023.5.17放送
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無意識に口が開いていませんか?
マスクを外して生活するタイミングも増えてきましたが、マスクを付けての生活が長かったので、気づいたら口が開いている...ということはありませんか?
実は、この状態が癖になってしまったという方も少なくないのです。
以前、「寝ているときに口が開いているまま寝ている」という悩みを取り上げたことがありますが、口が開いたままの睡眠は、
いわゆる「口呼吸」で睡眠をとっていることになります。
健康のためには、睡眠時も、口は閉じて、鼻呼吸ができていることが理想的だと言われています。
◆「口呼吸」の可能性
朝起きてなんとなく喉が痛い、枕によだれが垂れているという方は、ひょっとしたら、「口呼吸」をしているかもしれません。
「口呼吸」は、自分ではなかなか気づきにくいこともあるので、もし心当たりがあるなら、こんな風に確認してみてください!
〇医療用テープや絆創膏を口に縦に軽く貼って眠る
→朝起きて、テープがはずれていると「口呼吸」をしている可能性があります。
他に、起きている時にもチェックすることができます。
●気が付くと口が開いている
●口を閉じると息が苦しいような気がする
●口が乾燥しやすい
●風邪をひきやすい
●鼻が詰まりやすい
●口臭が気になる
皆さんはいかがでしょうか?
思い当たるものがあれば、「口呼吸」の可能性があります。
◆「口呼吸」の原因
「口呼吸」をしている方の特徴として、気道が狭くなっていることが挙げられます。
体の状態として口の中の「舌」の位置が後ろ側にあり、仰向けになった時に「舌」が気道側に落ち込みやすく、
寝入るとさらに力が抜けて、落ち込んだ「舌」によって気道がふさがれてしまうことがあります。
これによって、呼吸をしやすくするために、無意識に「口呼吸」になっている場合があります。
普段は大丈夫な方でも、お酒の飲み過ぎは、筋肉がゆるんで気道が狭くなることにつながるので、要注意です!
また、まくらが高すぎる場合も気道をふさぐ原因を作ってしまっていることがあります。
このような原因で「口呼吸」をしている可能性がございます。
◆「口呼吸」による影響
さて、「口呼吸」になるとこんな影響もでてきます。
鼻呼吸に比べて、口から取り入れた空気は乾燥しており、直接触れる気管・喉を痛めやすいと言われています。
アレルギーに対しても鼻はフィルターの役割を担っています。
「口呼吸」では、フィルターが無い状態でウイルスやほこりなどを直接取り込むことになり、感染症などのリスクが高くなってしまいます。
また「口呼吸」が常態化してしまうと、口の中が常に乾燥し、虫歯や口臭、歯周病の原因を作ってしまうことになります。
他にも、唇の乾燥、顔の筋肉のたるみ、歯の着色など美容的にもマイナスが多くなってしまうそうです。
口の中の乾燥予防に、とりあえずおやすみ用のマスクをしたまま寝るという手もありますが、これはちょっと・・・。
という方に、今すぐ始められる対策をご紹介しましょう。
◆「口呼吸」の対策方法
●日中から意識して鼻呼吸をする
●口周りをよく動かす筋トレを意識する
●普段の食事からしっかり噛んで飲み込む
●鼻の通りがよくないようなら、拡張テープを試してみる
●枕の高さを調節してみる
●鼻炎や噛み合わせの問題かな、と感じたら、耳鼻科や歯医者さんへ相談してみる
皆さん、いかがでしょうか?
普段の生活でできる対策は意外にたくさんあります。
もし、「口呼吸をしているかも?」と感じた方は身近な対策を意識してみてくださいね。