枕と敷きふとんの関係性について【睡眠Q&A】
ねむりのコンシェルジュによるお役立ちラジオ
FM京都【SLEEP CONCIERGE】 2023.6.28放送
-----------------------------
枕と敷きふとんの関係
本日は【SLEEP CONCIERGE】のコーナーに届いた質問、メッセージに対して
眠りのスペシャリストがお答えしたQ&Aをご紹介♪
Q.枕と敷布団の関係性を改めて教えてほしいです。
比較的高さのある枕が寝心地が良いと感じるんですが、その枕に合わせる場合、敷布団は硬いほうがいいのか、柔らかいものがいいのか、もしくは・・・?
専門的な話がききたいです。
A.枕と敷きふとんの関係は、高さと硬さだけでの話ではなく、その人の体形や癖、使用環境によって異なります。
オーダーの枕を作りたいという方で、「敷きふとんはまだ新しいから、枕だけお願いします。」という方も多くいらっしゃいます。
しかし、その場にある敷きふとんで調整をして、「よし!出来た!!」となった枕を持って、
別の敷きふとんで試してもらうと、「あれ?しっくりこない・・・」という反応になることがあります。
■敷きふとんの重要性
体を支えているのは敷きふとんなので、沈み込みによって高さの感じ方が変わります。
枕も頭と一緒に沈みますが、体圧の分散からいうと頭部は8%しかなく、背中(胸部)が33%、お尻(臀部)が44%ですので、
比べると沈み込みは小さいです。
当社では、部位によって硬さを変えている敷きふとんもありますが、一般的に同じ高さの枕でも、敷きふとんが柔らかいと沈み込み、高く感じます。
逆に、敷きふとんが硬くて沈み込まないと低く感じます。
■自分の身体に合わせて調整する
持っている枕が低く感じるからといって、敷きふとんを柔らかいものにすると、「くの字」になって、腰への負担が大きくなる可能性があります。
反対に、持っている枕が高いから低く感じさせようとして、敷きふとんを硬いものにすると、部分的に圧がかかる部位ができて、痛みがでることがあります。
どちらか一方に合わせてもアンバランスになりやすいので、自分の体にあった組み合わせに調整できるのが理想です。
■枕の高さの調整方法
順番としては、土台となる敷きふとんを決めて、実際に寝ながら枕の高さを合わせる。その時に、横寝もちゃんと確認することが重要です。
特に、肩幅が広い人は、その分高さが必要になるのでそこも確認してください。
当社では、簡単にご家庭で枕の高さの調整をできるシリーズ<necorobiまくら>の枕もございます。よろしければ、チェックしてください。
■寝ている時の癖
寝返りをあまり打たないという人もいますが、それはあまり望ましくない状態です。健常な成人だと20回くらい打つのが通常で、熱のこもりや圧迫を解消してくれます。
もしかしたら、敷きふとんが狭かったり、柔らか過ぎたり、枕が低く過ぎて支えにならなかったりして、寝返りが妨げられている可能性もあります。
寝ているときの癖は、本当にそれが落ち着くからなのか、仕方なくなのか見極めも重要です。
横寝になったときに、枕の下に手を差し込んで寝る癖がある人は、枕を低いと感じているからそうなっているのかも。
また、膝をたてる癖がある人も、敷きが硬すぎたり枕が高すぎたりして腰がいたいから滑らせているのかもしれません。
ちなみに、「寿命三寸、楽四寸」という江戸時代のことわざがあって、寝心地がいいのは少し高い枕だけど、
長生きのためにはそれより低い枕にしておく方がいいというもの。
たしかに、高い枕は喉がグッと詰まって呼吸がしにくくなるリスクがあるので高いよりかは低い方がいいです。
ぜひ、機会をつくって寝具屋さんで寝比べたり、自分の感覚でなく、客観的に合うものを選んでもらったりする体験もしていただきたいです。無意識の思い込みに気づけるかもしれません。
京都の四条烏丸の近くに来られた際には、ねむりのアトリエショールームもございます。枕や敷きふとんが気になる方は是非お立ち寄りくださいませ。