人間と動物の睡眠について
ねむりのコンシェルジュによるお役立ちラジオ
FM京都【SLEEP CONCIERGE】 2023.4.19放送
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睡眠の違い
今回は、人間と動物の睡眠についてみていきましょう。
◆動物の睡眠
はじめに、人間と同じように「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2種類の睡眠をとるのは、鳥類以上の哺乳類だけとされています。
たくさんの情報を処理できるように発達した「大脳」を休ませるためには、「ノンレム睡眠」が必要になったため、睡眠も進化したといわれています。
動物によって必要な睡眠時間や活動時間、眠る姿勢や、寝床を作るのか・・・など様々な違いがあります。
特徴的なものとして、かなりの長時間、睡眠をとる動物もいます。
およそ20時間の睡眠をとるといわれているのが「オオナマケモノ」。ほぼ一日寝ていることになりますね…。
また、肉食のライオンなども、一日のうち、およそ15時間ぐっすりと眠っています。
逆に、短い睡眠をとっているのが、野生のキリンでおよそ2時間、牛や羊でおよそ3時間の睡眠を”立ったまま”細切れでとっています。
極端に短いとされているのですが、同じ動物でも飼育されていて、安全な環境では、横になったり、座ったりといった姿勢になることもあるそうです。
これは”安全な環境”というのがポイントです。
敵が少ない動物は長く眠ることができて、草食動物は警戒していなければいけない分、細切れで、短い睡眠をとり、危険に対応できるようにしているようです。
動物も人間も健康の維持と、命を守るための睡眠ではあるのですが、生存に不利益になる場合は、睡眠をとらないという選択もしているということかもしれません。
◆人間の睡眠
私たち人間は、一般的には7時間ほどの睡眠を毎日とっています。
しかし、人間も産業革命より以前は、1日に2回に分けて眠る「分割睡眠」だったとも言われています。
夜から朝まで寝続けるのが一般的な現代でも、高齢者になってくると、起き続けるのも、寝続けるのもエネルギーが足りずに分断されやすく、
睡眠に悩む人が増えてきますが、これはある程度仕方がないことでもあります。
”睡眠の途中で目が覚めてしまう”ということがあれば、まずは寝る環境を整えてみてください。
それでも目が覚めてしまったら、「日中支障がなければいいかな」くらいにゆるく受け止められる余裕をもつのも、実は大切だったりします。
過剰に気にしすぎると、それがストレスになってしまう場合もあります。
睡眠時間の変化や途中で目が覚める、こういったことは体の変化だけでなく環境にも影響を受けていると考えられます。
この機会に、寝室環境の見直しを行ってみるのもいいかもしれないですね。