更年期障害と睡眠【睡眠Q&A】
ねむりのコンシェルジュによるお役立ちラジオ
FM京都【SLEEP CONCIERGE】 2022.06.22放送
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女性の睡眠と更年期
本日は【SLEEP CONCIERGE】のコーナーに届いた質問、メッセージに対して
眠りのスペシャリストがお答えしたQ&Aをご紹介♪
Q.更年期障害と睡眠の関係があれば教えていただきたいです。
A.性ホルモンの変化は睡眠に大きく影響します。
特に更年期にはベールのように心身を守ってくれていた女性ホルモンが減少していくので、全体の不調も相まって中年期の女性の睡眠の満足度は低い傾向にあります。
■更年期障害とは
更年期とは女性の場合、閉経前後の10年間をいいます。
ホルモンの変化ということで、実は男性にも起こることがあり、日常生活に支障が出始めると「更年期障害」と呼ばれるようになります。
厚労省の調査で、50代女性のうち<4割>が「更年期障害かも」と思っているにも関わらず、
診断を受けているのは<1割未満>であり、その背景には更年期の不調に対する情報不足があるのではないか?という結果が発表されました。
■更年期の症状
更年期によく現れる不調は、多岐にわたっており様々なものがあります。
・のぼせや冷え性といった血管運動神経に関するもの
・睡眠障害や動機、めまいといった自律神経に関するもの
・不安感などの精神的なもの
・その他、肩こりや疲労感など
自律神経の働きが乱れることで、直接的に睡眠が邪魔されるだけでなく、
「足が冷えて寝付けない…」、「不安が抑えられずに寝付けない…」、「節々が痛くてすぐに目が覚める…」
といったように総じて睡眠は悪化していきます。
病院にかかると、症状の聞き取りや血液検査をして、ホルモン療法やアロマテラピーなど楽になるように
取り組んでいきます。
手軽に出来ることとしては、自律神経の働きが乱れないように出来るだけ規則正しい生活を送るようにしてください。
■女性の睡眠に対する不満
女性の睡眠への不満が高い背景には、社会的なものとして、40~50代は家族の都合に振り回されて、睡眠が犠牲に
なりやすいということも。
さらに睡眠の客観的データ上では、同年代の男性より悪くないケースが多く、これまで女性ホルモンのおかげで
無理がきいていた分がきかなくなりはじめ、本人的には辛いのに、家族から苦しみを理解してもらえないことも
あるのではないかと言われています。
■最後に
睡眠の実験をする時も女性を被験者に使う場合は考慮されるほど、女性の睡眠は思秋期以降ずっと生理周期に
影響を受けています。
・睡眠作用のプロゲステロンによる耐え難い眠気
・高温期には体温の変化幅が小さくなることによる睡眠の質の悪化など
なぜか分からないけれど、うまく眠れない…というよりは、原因がはっきりしている方が予測も立てることが
出来るので、女性にはそういう時もあるということを理解して、周囲にも説明しておくと、過ごしやすくなるかもしれませんよ!