羽毛ふとんと睡眠の悩みについて【睡眠Q&A】
ねむりのコンシェルジュによるお役立ちラジオ
FM京都【SLEEP CONCIERGE】 2023.10.18放送
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羽毛ふとんが寒く感じる理由
本日は【SLEEP CONCIERGE】のコーナーに届いた質問、メッセージに対して
眠りのスペシャリストがお答えしたQ&Aをご紹介♪
Q1.急に寒くなったので慌てて羽毛ふとんを出しましたが、あれ?去年と違って、なんか寒い。あたたかみが足らなくなっているような…。
ふとんをしっかりかぶっているのですが、これが羽毛布団の寿命なのでしょうか?買い替えようか悩んでいます。
A.何年くらいお使いでしょうか?
5年を過ぎたら性能が落ちていないかチェックをしてほしいポイントがあり、“なんか寒い”はその1つ。嵩が減っている可能性があります。
ダウンボールというタンポポの綿毛のような球体状のものが、崩れてしまうと嵩がでなくなるります。例えば、使用時の圧や収納の際に圧縮されていたなど。
まだ新しく、圧縮もしていないのであれば、ダウンボールが固まっている可能性があります。ひとまず、干してよく乾燥させて振ってみてください。それでふっくらしたらOK!
■自身の感覚に変化が?
また、いつもより寒く感じるというのは、自身の感覚の変化もあるかもしれません。
痩せたとか、冷えやすくなったとか...。
羽毛を広げた時、見た目ふっくらしていて、他の買い替え目安である、吹き出しが多くなったとか、中身の片寄り、生地の汚れなどもないようであれば、
タオルカバーや毛布を組み合わせて暖かさを補うという手もあります。
また、本当に寒い時期に入ったら敷きふとんの厚みを見直すのも有効です。
■寝室をあたためる
あたたかいふとんを求めるものですが、健康を考えると、寝室をあたためて寝具には快適性を求めた方がいいのです。
WHOは18℃以上を強く勧告しています。
しかし、日本の就寝時の寝室平均約13℃と世界でもだいぶ寒い方なのです!
睡眠を良好に保つためには、16℃以上が望ましく、実際高血圧や風邪のリスクは室温と関連があるとわかっています。
寝室に温湿度計を置いてみて、ある程度室温を保った状態で快適になるよう組み合わせを考えてみてもいいかもしれません。
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睡眠に悩みをもつ人について
Q2.睡眠の悩みのない人の割合ってどのくらいなんでしょうか?
悩みのない人の話を聞いたことがありません。もちろん自分も悩みのある人です。
A.病気や加齢が関連していない場合、大人の眠りの悩みの多くはよくない睡眠衛生だといわれています。
2020年の厚労省調査では、最も多い眠りの悩みは中途覚醒で約45%、日中の眠気が約40%、早朝覚醒が約30%、寝つきの悪さが30%弱など。なにもなかったと回答したのは20%弱。
■睡眠への軽視が背景に
8割の方が悩んでいるからといって安心してはいけません。
眠りに悩んでいない、約2割の人がいないように感じているのは、寝ていない自慢の文化による睡眠の軽視が背景にあると思われます。
よく眠れているよという人に、悩みがなさそうでいいねなどと言ったりするので。
もしかすると、その人はきちんと睡眠を勉強して、生活習慣や睡眠環境を整えたのかもしれないのに。
今睡眠の悩みがなくても、一度でも上記のように言われたことがある人は適当に話を合わせているかもしれません。
少し睡眠を勉強すると、睡眠不足だと飲酒運転で引っ掛かるレベルまでパフォーマンスが落ちるという絶対出てくるデータがあります。
「よく眠れていない=今日の自分はポンコツです」という宣言だと認識していたら、ほっとかないはずです。
■まずは自分の睡眠を見直す
去年から流行っている睡眠改善アイテムなどは、まだまだある種の娯楽。
眠れないの辛いけど、病院に相談するほどではないだろうと自己判断して、
夜のスマホや夜食、お酒はやめたくない、禁煙もしたくない、運動もする時間はない、
いい寝具高そう、うーん…話題だしコンビニで買えるこれ飲んで眠れたらラッキー...みたいに。
根本の解決がされないので、先ずは自分の睡眠把握をしてみてください。
日本のこういう現状をなんとかしようと日本睡眠学会の先生達は頑張っているので、健康づくりのための睡眠指針も、来年は実効性をともなったものに改定されるようです。
自分の睡眠を見直してくれる人が1人でもいてくれると嬉しいです(^o^)