香りと睡眠の関係
ねむりのコンシェルジュによるお役立ちラジオ
FM京都【SLEEP CONCIERGE】 2023.2.1放送
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香りの効果と睡眠との関係
2月1日は、語呂合わせで「においの日」とされています。
そこで今回は、香りと睡眠の関係について見ていきましょう。
◆「香り」の効果
日本でも日常生活の中に香りを取り入れることは一般的になってきましたが、フランスやベルギーでは医療の面においても精油を使った芳香療法というものがあります。
日本ではあくまで補完療法のひとつですが、
薬に頼らない「認知症対策」として期待されている部分もあるのだそうです。
認知症の初期には、記憶障害よりも先に嗅覚の低下がみられるのですが、
刺激することで再生することが分かっています。
香りの情報は、処理される脳の部位的に近い「記憶」や「感情」を司る部位にも伝わり、いい刺激を与えることが出来ます。
鳥取県の認知症の高齢者を対象にした調査では「ある香り」を日常に取り入れたところ効果が表れたそうです。
その香りというのは、
・午前中:「ローズマリーカンファー」を2滴、「レモン」を1滴
・夜:「真正ラベンダー」を2滴、「スイートオレンジ」を1滴
どちらも「2時間以上香らせる」、「香料ではなく精油」であることが重要です。
また、不思議なことに、この香りやにおいは本人が自覚していなくても良い結果が出たと言われています。
昼は覚醒系の香り、そして夜は鎮静系の香りであることから、
メリハリをつけて体内リズムを整える働きも良かったのではないかと考えられています。
◆「香り」と睡眠の関係
昔から「菊枕」は香りが良く安眠効果があると言われてきたように、
良い香りによって癒されるイメージは多くの方が持っているのではないでしょうか。
香りの情報は感情を司る大脳辺縁系や自律神経系を司る視床下部に伝わるため、リラックスが重要な睡眠へも影響すると考えられています。
皆さんは寝室に「香り」を取り入れていますか?
人それぞれ好きな香りや苦手な香りがあるかと思いますが、オススメなのは、森林浴の成分でほとんど香りのない「セドロール」です。
リラックスや沈静作用で知られているラベンダーは好き嫌いが分かれることもあるのですが、
「セドロール」はほとんど香りがないと言われているので「強い香りは苦手…」という方も試してみてはいかがでしょうか。
寝付きが良くなり、途中で目が覚めてしまう中途覚醒が減ったという研究結果もあるそうですよ!
自分にしっくりとくる香りで、寝室にリラックスを取り入れてみてください。