運動と睡眠の関係
ねむりのコンシェルジュによるお役立ちラジオ
FM京都【SLEEP CONCIERGE】 2023.1.18放送
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運動が与える睡眠への影響
冬はマラソンや駅伝のシーズンということで、街中でもジョギングをする人たちの姿を見かけることが多くなりました。
コロナ禍で運動不足になっている方も、運動習慣を身に着けたいなと思うことはありませんか?
運動は「活動」と「休息」メリハリをつけてくれるので、睡眠には良い影響を与えると思われがちですが、実は、必ずしもプラスに働くとは限らないのです…。
そこで本日は、運動と睡眠の関係について見ていきたいと思います。
◆運動のタイミング
運動をする際に、まず気を付けたいのが「タイミング」です。
運動をするということはカラダが活動モードに切り替わっていることになります。
勝ち負けによる興奮や、激しくカラダを動かし体温が上がることで、ぐんぐんと”活動モード”になってしまいます。
そのため、寝る前のハードな運動は禁物とされています。
ハードな運動をする際は、夕方ごろの1日の中で体温が上昇しているタイミングに合わせることで夜間の休息モードに向けての体温低下に落差がつき、自然な眠気がやってきやすくなります。
さらに、体温が高い時の運動はカラダも動きやすく、怪我のリスクも低くなるというメリットもあります。
是非、運動する際にはタイミングも気にしてみてくださいね!
◆運動の強度
次に気を付けたいのが「強度」です。
これは、どれだけハードな運動か…ということなのですが、
例えば、普段あまり運動をする習慣がない人がいきなりマラソンなど強度の高い運動をすると、その晩の睡眠は悪化することもあると言われています。
睡眠にプラスになる運動としては、体温の高い時間帯に”やり慣れた運動”を習慣として行うことがオススメです。
自分にとってハードではない運動、ということがポイントです。
また、他の時間帯の場合は、
・朝は屋外で日光をしっかり浴びることを意識する
・寝る前はストレッチなどリラックスに繋がるような運動をする
等に気を付けてみてください。
◆睡眠と運動の関係性
睡眠は運動後の疲労回復に大きく関わってきます。
筋肉の修復などに関わる成長ホルモンの分泌は、睡眠前半の深い睡眠の時にピークが現れるので、疲れたからといってソファなどで中途半端に居眠りをせず準備を整えて寝室へと行くようにしてください。
ちなみに、眠らないと疲労回復がされないから早く寝よう!と意気込むと余計に眠りにくくなってしまうこともあります。
例えば、普段の就寝時刻の2時間から4時間前というのは、体内リズム的に眠りにくくなっているので要注意です。
また、無理のない範囲で継続した運動習慣を持つことが健康に繋がりやすくなり、さらに良い循環を起こし、睡眠も整ってくることが期待できます。
中程度の睡眠障害をもつ、「中・高齢者」を対象にした調査では、週に3回から4回のエアロビクスを行い、16週目では改善が見られたそうです。
適度な運動習慣を持つことは健康にも睡眠にも効果的です。
何事も続けることが大切だと言われますが、習慣化を目指してまずは「3か月」続けることを目標にして始めてみてはいかがでしょうか?